きゃにめ

キャストインタビュー

坂田将吾

──出演が決まってのお気持ちをお聞かせください。

実は別の役でオーディションを受けていたんです。そのとき「こっちもやってみて」と蘭丸くんの台詞を3行だけ読ませてもらったんですが、「はい、OKです」という感じであまり手応えがなかったので、受かったと聞いたときは驚きました。しかもキャスト一覧を見たら同期が2人もいたので、そこにもビックリして(笑)。二度驚きがありましたね。

──設定やキャラクターデザインを見たご感想は?

あまり触れたことのないジャンルで、まず夭聖ver.と人間ver.を見て「これが同一人物なんだ!?」と衝撃を受けました。変身するとは聞いていましたが、あそこまでガラリと変わるとは思っていなくて。きっと皆さんも衝撃的だったと思います。PV解禁後にSNSを見たら、検索欄に「Fairy蘭丸 何」と出ていましたから(笑)。PVの情報だけでは皆さん一体何なのか分からなかったみたいですが、興味を持ってくださったようで嬉しかったです。

──蘭丸の注目ポイントを教えてください。

純粋無垢なところです。記憶を無くした真っ白な状態で人間界にやってきて、心の赴くままに生きているんですよ。だから目の前で起こることに対して、素直に悲しんだり感情を動かしたり、相手を思いやれたりできる。そこが蘭丸くんの魅力だと思います。

──ご自身と共通点はありますか?

行動力があるところは、ちょっとだけ似ているかもしれません。蘭丸くんは感覚でガンガン動いていますし、僕も“思い立ったが吉日”みたいなところで生きているので。

──アフレコはいかがでしたでしょうか?

最初に「見ていて情報がスッと入ってくるようなアニメにしたい」ということで第1話はそれぞれのキャラクター性を見せる為、キャラクターの性格を前面に出した芝居、たとえば蘭丸くんならボーっとしたキャラクターだということが伝わるように、ボーっとした部分をより強調して……というようにやっています。ただ、そもそもの情報量も多いですし、事前に説明されていない裏設定も多くて、台本を読んでいても分からないことが多いんですよ。収録する度に「実はこういう設定です」といった新情報を落とされて、毎回驚きのある収録でした。

──印象に残っているアフレコ中のエピソードはありますか?

オーディションのときの台詞で、「今日のカレーは、昨日のカレーよりなんか美味しい」という台詞がありまして。昨日の問題を昨日のうちに解決して、すがすがしい朝を迎えて食べるカレー……という、昨日よりちょっと前に進めたというニュアンスが感じられて、すごく好きな台詞だったんですよ。「この台詞いつ来るかな? 最終話とかで使われたら最高にエモいな!」なんて思っていたんですが、結局本編で使われませんでした(笑)。

──ずばり本作の見どころは?

リアルとファンタジーのギャップですね。蘭丸くんたちが解決していく、人々のお悩みが現代ならではというか、リアリティーがあるんですよ。しかも、きちんと問題を解決している回もあれば、根本的な解決と言えずにモヤっとしたまま終わる回もあって、そのままならさもリアルで。そんな現実的な面と、5人の夭聖が女性たちの心を癒していくというファンタジーにギャップがあって、そこが見どころだと思います。

──5 to HEAVENとして、OP「妖しく Get your heart」とED「夭聖哀歌」を歌われています。楽曲の印象やレコーディングのご感想をお聞かせください。

OPはアイドルチックな曲が来るのかなと想像していたんですが、全然違う方向性でしたね。ちょっと戦隊ものっぽくて疾走感のあるカッコいい曲で、こんな曲を歌えるなんて嬉しいなと思いました。蘭丸くんは純粋無垢な中にも芯の通ったものを持っている子だと思うので、その気持ちを乗せつつ歌いました。EDはこれまで歌ったことのないジャンルでしたね。物悲しさというか現実での疲れ、社畜精神が歌詞に表れていて、そこが面白いなと思いました(笑)。できるだけ哀愁漂うように、それでいてどこか温かい感じに歌えたらいいなと思ってレコーディングしました。

──放送を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします!

自分ができることを100%出し切ろうと思ってアフレコに臨んで、蘭丸くんをしっかり表現させていただいたつもりです。面白いキャラクターもたくさん登場しますので、楽しんで観ていただけたら嬉しいです。そして、少し心が疲れたときに観ていただければ、きっと5人の夭聖があなたの心を癒してくれると思います!