堀 曜宏
オーディションでは別の役を受けさせていただいて、そのときに音響監督の納谷さんから「寶もちょっとやってみて」と言われて受けた形だったんです。だから出演が決まったときは本当にビックリしました。これまでオラオラ系の役どころが多かったのもあって、予想外のキャラクターに戸惑いも少しありましたね。
見るからにセクシーなお兄さんというビジュアルですよね。変身後のビジュアルもすごく体格がよくて、演じられる人もそんなキャストさんなんだろうなと、他人事のように思って見ていました(笑)。
寶さんしか持っていない情報があるところです。ほかの4人が知らない情報を持っているからこそ、一人だけ何を考えているのか分からないし、読めない。そこが先々のいろいろなことに繋がっていますし、一個一個のセリフが伏線になっていたりします。制作発表のときに菱田監督が「浅いです」と仰っていましたけれど(笑)、ちゃんとそれぞれのキャラクターにバックボーンがありますので、寶さんはとくにそのあたりに注目して観ていただけたらなと思います。
セクシーなところですかね!(笑) あとは喋るのが好きなところも似ています。寶さんは話を回して盛り上げていくポジションなので、賑やかすのが好きな僕にとってもやりやすかったです。
関西弁で喋るキャラクターですが、僕は福岡出身なのでイントネーションをどうしようかとすごく悩みました。でも、1話のアフレコで「より胡散臭さが出るように、エセ関西弁でいこう」という指示があったので、語尾だけ変えてみるという部分からアプローチしていきました。僕の持っていなかった引き出しを、引っ張りだしてもらいながらの収録でしたね。夭聖のときは肉体に合わせて、声を太くして力強くやったり、ドSっぽく出してみたりしました。
寶さんはセクシーなお兄さんなので、吐息をたくさん入れましたし、納谷さんに口説きレッスンをしていただきました(笑)。とにかくモテるので、台詞も行動もすごく勉強になるんですよ。「こういうところで一押しするのか!」って。男性はそういう視点でアニメを観ていただいても面白いかもしれません(笑)。
セリフのパンチラインですね。思わずみんなで台本を持ち寄って、「ここヤバいよね!」と盛り上がるような台詞が、各話に絶対あるんですよ。ときめきポイントも各話に必ずあって、そこはみんなキメてくるところでもあるので、ぜひチェックしていただきたいです!
疾走感すごくて、最初は歌えるのか不安もありましたが、完成したものを聴いたら「こう重なるんだ!」みたいな感動がありました。歌詞も「相手の心を助けに来ている!」感があって、めちゃくちゃカッコいいです。早く皆さんにも聴いていただきたいとずっと思っていたので、制作発表でOPとPVが出たときはテンションが上がりましたね。
OPの印象とはガラリと変わって、哀愁や寂寥感が漂う雰囲気です。最近、若い人たちの間で昔の歌謡曲が流行っているじゃないですか。それを意識したEDなのかな、流行に敏感な素晴らしいアンテナをお持ちだな、と思いながら聴いていました。レコーディングのときに「キャラクターがマイクを持って歌っている姿が浮かぶように、歌ってほしい」というディレクションをいただいたので、そこを意識して歌っています。寶さんのバックボーンが先々出てくるのですが、苦労の多い人なので、その苦労感も出せるように意識しました。
「ビジュアルを見て、あらすじを読んでも、結局どんな話なのか分からない!」という声をSNS上でよく見かけます(笑)。それと同時に「よく分からないけれど、何かヤバいものが来そう!」という期待感も抱いていただけているみたいで。実際に本編を観ていただければ、その期待を裏切ることなく、しっかりと掴んで心に届く作品になっていると思います。ぜひリアタイしてSNS等でも盛り上がっていただけたら嬉しいです!